規約上の制限が存在する一方で、実際の同人現場やイラスト投稿サイトの実態はどうなっているのでしょうか。国内最大級のイラストコミュニケーションサービス「pixiv」を検証すると、重音テトのタグが付与された作品のうち、R-18指定された作品は全体の数パーセント程度にとどまっており、他の男性向け美少女コンテンツと比較して成人向け作品の比率は顕著に低い水準を保っています。
現場のイラストレーターや同人作家の間では、「テトの公式ガイドラインは遵守すべき」という共通認識が古くから定着しています。5ちゃんねる(現5ちゃんねる/2ちゃんねる)のニュース速報VIP板発祥という出自を持つファン層は、コミュニティが自らルールを厳格に律することで外部からのバッシングを防ぎ、初音ミクの公式番組や商業企画へテトを送り込んできた歴史を熟知しているからです。
しかし、近年の大ヒット楽曲を契機に参入した新規クリエイターの間では、一般的な同人慣習のノリで成人向けファンアートをSNSへ投稿し、古参ファンや規約周知派から指摘を受けて投稿を取り下げるケースが散見されます。現場では「知らずに描いてしまった」という認知のギャップがトラブルの火種となっており、正しいガイドラインの伝達が急務となっています。