単なる癖の域を超え、日常生活や精神状態に著しい支障をきたすケースは、精神医学領域で明確に定義されている。アメリカ精神医学会 (APA) が刊行する臨床診断基準DSM-5 (精神疾患の診断・統計マニュアル) では、この症状を「皮膚むしり症 (Excoriation Disorder)」として取り上げている。
皮膚むしり症 (Excoriation Disorder) は、強迫症 (Obsessive-Compulsive Disorder) の関連疾患群に位置づけられており、不快な感情や不安を和らげるために反復行動を止められなくなる構造を持つ。自分を責める必要はない。これは精神的な気合や自制心の問題ではなく、脳の回路が関与する神経学的な現象なのだ。