「昨日の夜に水分を摂って寝たはずなのに、翌朝起きてもズキズキとした頭痛が治らない」――こうした相談が月曜日の内科外来に殺到します。熱中症による頭痛が翌日も持続している場合、それは一過性の脱水ではなく、熱中症の後遺症と倦怠感、あるいは遅発性の臓器障害が進行している危険性があります。
重い熱ストレスに晒された体内では、筋細胞の破壊によって血液中にミオグロビンが漏れ出す「横紋筋融解症」や、微小な血栓が全身に多発する「播種性血管内凝固症候群(DIC)」の前兆が半日から1日遅れて顕在化することがあります。尿の色を観察し、ウーロン茶や赤ワインのような褐色尿が出ている場合は、横紋筋融解症による急性腎不全の可能性が極めて高く、即座に専門医による血液検査が必要です。
「熱中症の頭痛は何科を受診すべきか」という点については、症状の緊急度によって判断が分かれます。
- 救急外来・総合内科:頭痛のほかに吐き気、微熱、強いだるさが残っており、全身状態が不安定な場合の第一選択。
- 脳神経外科・脳神経内科:意識はしっかりしているものの、片側の手足にしびれがある、ろれつが回らない、これまでに経験したことがないハンマーで殴られたような激痛である場合(熱中症を契機とした脳梗塞やクモ膜下出血の鑑別が必要)。