格闘ゲーム史を語る上で、決して避けて通れない伝説の場面が存在する。2004年の大会で巻き起こった「背水の逆転劇」だ。体力ゲージが目視できないほど削られ、あと一撃のガードダメージすら許されない極限状態。相手が繰り出した連続攻撃をすべてジャストブロッキングで捌き切り、電光石火の反撃で勝利を奪い取った。対戦相手であったジャスティン・ウォンとの死闘は、今なお世界中で語り継がれている。
あの劇的な瞬間に見せた圧倒的な集中力と度胸は、単なる操作技術の域を遥かに超えていた。プレッシャーが頂点に達する大舞台で、冷徹なまでに冷静さを保つ彼の本領が遺憾なく発揮された瞬間と言える。あの試合映像はインターネットを通じて爆発的に拡散され、世界が競技としての格闘ゲームに目覚める決定的な転換点となった。