レジェンドアーティストとして今なお語り継がれるビジュアル・フューチャリスト、シド・ミード。彼が手がけた未来的かつ工業デザイン的に裏付けされた世界観は、その後のSF映画の文脈を決定づけた。架空の兵器や都市デザインに「本当に存在しそうだ」と思わせるリアリティを付与する手法は、プロダクションデザインの金字塔だ。
重厚なスチームパンクから洗練されたサイバーパンクまで、現代のクリエイターたちが描く架空の都市像には、彼が打ち立てたロジカルな絵づくりの精神が息づいている。背景にある歴史や機能美を考慮して1本のラインを引く。その徹底したリアリズムへのこだわりこそが、観客を異次元の世界へと引きずり込む最大の鍵となる。