渡辺通り沿いや大名地区の名店前には、連日長い行列ができる。飛び交う言語は英語、中国語、韓国語、フランス語と多様だ。かつては海外勢から敬遠されることもあった豚骨独特の芳香だが、SNSの爆発的な拡散と世界的な日本食ブームを受け、いまや「天神で本物の豚骨を啜る」こと自体が訪日旅行のハイライトとなっている。
興味深いのは、海外からの旅行客がごく自然に「カタ(硬め)」や「バリカタ」を注文している点だ。麺の硬さ指定だけでなく、どんぶりのスープを残したまま麺をおかわりする「替玉(かえだま)」のシステムも、体験型エンターテインメントとして世界中に定着。熱々の麺がどんぶりに投入される瞬間、テーブルからは小さな歓声が上がる。