楽曲の叙情的な世界観を完璧に映像化したミュージックビデオ(MV)もまた、「3月9日」の伝説を語るうえで欠かせない要素です。本作で主演を務めたのは、当時まだデビュー間もない15歳だった堀北真希でした。
MVのストーリーは、堀北演じる女子中学生の日常と、彼女の姉の結婚式が交錯する構成になっています。制服姿で中学校の校舎を歩く姿、友人たちと無邪気に過ごす放課後、そして晴れ着を着て教会で姉を見送る少し大人びた眼差し。この映像によって、「学校生活(卒業の気配)」と「結婚式」という2つのモチーフが一本の線で見事に結びつけられました。
堀北真希が魅せた透明感あふれる表情と、ふとした瞬間に見せる切ない眼差しは視聴者に鮮烈な印象を残し、彼女自身がトップ女優へと駆け上がる大きな足がかりとなりました。今なお音楽ファンや映像関係者の間では「2000年代のJ-POPを象徴する最高傑作MVのひとつ」として語り継がれています。