業界の外側からは一括りに語られがちな報酬ですが、出演形態によってその中身は完全に分断されています。業界関係者の証言や制作現場のデータによると、AV女優の月収平均を単純に算出することは困難であり、実際には「専属・単体女優」と「企画単体・企画女優」の間に埋めがたい断絶が存在します。
作品の顔としてパッケージを単独で飾る単体女優ギャラ相場は、1本あたり数十万円から、大手メーカーの看板を背負うトップクラスであれば1本100万円〜300万円規模に達します。複数本契約を結ぶ専属女優契約金相場ともなると、年間で数千万円単位の拘束料が支払われる事例も珍しくありません。このクラスの女優は月に1〜2本の撮影で安定した高収入を維持することが可能です。
対照的なのが、複数のキャストと共演したり特定のシチュエーションをメインにこなす企画女優出演料です。現場の相場として、企画女優の1本あたりのギャラは5万円〜15万円程度にとどまるケースが多く、ハードな内容であっても単体女優のような破格の報酬が約束されるわけではありません。生活を成り立たせるためには月に5〜8本以上の過密な撮影スケジュールをこなす必要があり、身体的・精神的な負荷に対する対価としては極めてシビアな現実が横たわっています。この構造こそが、業界内で囁かれるAV女優収入格差の真相です。
さらに見逃せないのが、メーカーから支払われる額面と手元に残るAV出演ギャラ手取り額の差異です。芸能プロダクションに所属している場合、事務所取り分割合はおおむね40%〜60%(平均50%前後)が業界のスタンダードとなっています。メーカーが1本50万円のギャラを支払ったとしても、事務所の手数料が差し引かれ、女優への支給額は25万円前後に落ち着きます。マネジメント、送迎、防犯、撮影現場での権利保護といったサポートの対価である一方、この控除幅を事前に正確に把握していなかった新人キャストが落胆するケースは後を絶ちません。