JR安城駅を降り立った瞬間、眼前に広がるのは視界を埋め尽くす色とりどりの竹飾りだ。頭上を揺らす色鮮やかな風船や吹き流しが、夏の風を受けて一斉に音を立てる。安城市が誇るこの景観は、半世紀以上にわたって地元商店街や市民が丹精込めて作り上げてきた手作りの芸術作品だ。
「願い事日本一」を標榜するこの祭りでは、参道やアーケードの至る所に短冊が用意され、訪れた人々がそれぞれの思いを書き込んで笹に結びつける。夜になるとライトアップされた飾り付けが宵闇に浮かび上がり、幻想的な光のトンネルを創り出す。その光景は、単なる観光イベントを超えた温かい情緒に満ちている。