岐阜のモーニングを語る上で避けて通れないのが、「なぜ朝から茶碗蒸しなのか」という疑問だ。他県から訪れた観光客は、コーヒーの横に佇む陶器の器を見て一様に目を丸くする。
この謎のルーツは、かつて繊維産業で栄えた岐阜の歴史にある。忙しい職人や商人たちに、手早く栄養価の高いものを出したいという店主の親心が、いつしか定番化したのだという。現在では茶碗蒸しにとどまらず、朝からカレーライスや、冷やしうどん、さらには手作りデザートまでがセットになる店も珍しくない。もはや朝食ではなく、朝から始まる「フルコース」なのだ。