ネット上で長年囁かれ続けてきたのが、「坂口杏里が母・坂口良子の遺産数億円をホスト通いで短期間に使い果たした」という言説です。この情報の真偽を客観的な財務的背景から精査すると、世間のイメージとは異なる実態が浮かび上がってきます。
まず、母・坂口良子さんが残した純資産が「数億円に上っていた」という見立て自体が現実的ではありません。良子さんは前述の通り、バブル崩壊後の元夫の負債処理に長年追われており、自著や当時の特番インタビューでも多額の返済を完済した経緯を明かしていました。都内の高級マンションや不動産などの資産は存在していたものの、相続税の支払いや各種清算、さらに配偶者である尾崎健夫氏や長男との遺産分割協議を経た後、杏里さんが直接手にした現預金は数千万円規模であったと見られています。
しかし、母という人生の羅針盤を失った杏里さんにとって、その資金が破滅の引き金となったことは否定できません。孤独感とプレッシャーを埋めるように通い詰めた歌舞伎町のホストクラブにおいて、1晩で数百万円を消費する放蕩生活が日常化しました。担当ホストに対する多額の「売掛金(ツケ)」が膨らみ、手元資金は瞬く間に枯渇。最終的には知人ホストから現金を脅し取ろうとしたとして恐喝未遂容疑で警視庁に逮捕(後に不起訴処分)されるという、痛ましい事件にまで発展しました。
この逮捕劇が決定打となり、所属事務所との関係は完全に破綻。芸能界における信頼は失墜し、残された数千万円規模の借金返済のために、彼女はセクシー業界や夜の街へと身を投じることを余儀なくされたのです。