文仁親王妃紀子さまのライフワークとして知られるのが、社会福祉や公衆衛生の現場における継続的な活動である。日本赤十字社の名誉副総裁、そして結核予防会の総裁としての関わり方は、形式的な名誉職の枠を大きく超えている。
結核予防会の国際会議では、英語で堂々と基調講演を行い、世界的な感染症対策の重要性を訴え続けてこられた。医療従事者や研究者と対等に議論を交わす姿は、お茶の水女子大学大学院で博士号を取得した研究者としての顔そのものだ。ボランティア活動の現場でも、自ら腰をかがめて被災者や高齢者の声に耳を傾ける。この「現場主義」こそが、公務に対する揺るぎない信頼を築き上げている原動力といえる。