劇中で交わされるスピーディーで洒脱な会話劇を生み出したのは、稀代の脚本家・古沢良太だ。彼が描く台詞回しは、日本のテレビドラマ業界に大きな一石を投じた。従来の一話完結型サスペンスや単純な勧善懲悪ものとは一線を画し、観客の予測を何度も裏切る二重三重の構造を作り上げた。
軽快なテンポで進むコメディの裏に、徹底して緻密に張り巡らされた伏線。登場人物たちが口にする一見無意味な雑談や冗談が、クライマックスで鮮やかに回収される快感は格別だ。セリフ一つひとつが計算し尽くされたパズルのピースであり、古沢良太のペンは視聴者の「裏切られたい」という快楽を見事に引き出してみせた。