ネット上の情報では「ミョウバンをたくさん溶かせば溶かすほど早く大きくなる」という言説が見受けられますが、これは完全な誤解です。
過飽和度が高すぎると、結晶成長のスピードが速くなりすぎて構造に乱れが生じ、内部に気泡や微細な隙間を取り込んで白く濁った結晶になってしまいます。宝石のように光を透過する無色透明な単結晶を作るには、適度な過飽和度を保ちながら、1日あたり1〜2mm程度のペースでゆっくり成長させることが鉄則です。
また、短時間で手軽に形を作りたい場合は、カラーモールを星型やハート型に曲げて飽和水溶液に浸すモール結晶実験も有効な選択肢です。モール表面の微細な毛が結晶の核となり、半日から1日でキラキラとした装飾結晶が完成します。目的や実験期間に合わせて手法を使い分ける視点が重要です。