酒場界隈では「ウーロンハイだけ飲んでいれば太らない」「烏龍茶で割っているから悪酔いしない」という言説がまことしやかに語られますが、これには生理学的な盲点が存在します。
確かに糖質はゼロですが、アルコールを摂取している間、肝臓は毒物であるアセトアルデヒドの分解を最優先で行います。その結果、食事から摂取した脂質や炭水化物の代謝が後回しにされ、中性脂肪として蓄積されやすくなる生体反応は避けられません。さらに、烏龍茶に含まれる「烏龍茶重合ポリフェノール」が口内の油分を洗い流し、舌の脂っこさをリセットするため、結果的につまみを食べ過ぎてカロリーオーバーを招くという心理的・味覚的トラップがあります。
また、「悪酔いしにくい」という説の裏側にも注意が必要です。烏龍茶特有の芳醇な苦味とすっきりした喉ごしは、アルコール特有のエタノール臭を巧みに隠蔽します。そのため、自覚がないままハイペースで杯を重ねてしまい、結果として血中アルコール濃度が急上昇するケースが後を絶ちません。さらに、烏龍茶に含まれるカフェインの利尿作用とアルコールの脱水作用が重なることで、体内の水分が急速に失われ、翌朝の激しい頭痛や二日酔いを引き起こすメカニズムも確認されています。