憲法改正の手続きに関して、ネット上や一部の議論で頻繁に見られる代表的な誤解が「国民投票の最低投票率規定」と「白票・無効票の扱い」です。
誤解1:国民投票は投票率が50%未満なら無効になる?
現行の国民投票法には、最低投票率の規定(クオラム)が存在しません。仮に投票率が30%台に低迷したとしても、投票された票の中で有効投票の過半数が賛成であれば憲法改正は法的に有効に成立します。この点については、「民意が十分に反映されないまま改憲が進む恐れがある」として野党や法学者から最低投票率の設定を求める声がある一方、「ボイコット運動によって投票成立自体が阻止されるリスクがある」として導入が見送られてきた経緯があります。
誤解2:白票(何も書かない票)は反対票として扱われる?
国民投票では、用紙に「賛成」または「反対」の記号を記入する形式をとります。何も記載されていない白票や判別不能な投票はすべて「無効票」として除外され、賛成票・反対票のいずれの分母(有効投票数)にも算入されません。「白票を出せば現状維持(反対)になる」という言説は制度上誤りであり、意思表示を行わない票は結果に直接影響を与えません。
誤解3:テレビCMやネット広告は自由に流せる?
国民投票期日前14日間は、憲法改正に関する賛否を呼びかける有料広告(テレビ・ラジオCM)の放送が禁止されています。しかし、ネット広告やSNS上のインフルエンサー施策に関する規制ルールは法整備が追いついておらず、資金力による情報発信の偏りが国会でも大きな論点となっています。