ネット上の掲示板やSNSでは、「別れ話が出ているタイミングで相性を試したら、相手の頭の中が『別』と『嫌』で埋め尽くされていた」「告白直前に試したら『愛』と『欲』ばかりで、実際に付き合うことになった」といった体験談が溢れています。こうした証言から、「脳内メーカーは入力された端末の検索履歴や位置情報を読み取っているのではないか」という都市伝説めいた噂の真相を気にするユーザーも少なくありません。
結論から言えば、裏で個人情報や会話ログを盗聴・解析しているといった疑惑は完全なデマです。うそこメーカー相性占いの根底にあるのは、極めて古典的かつ厳密な文字列のハッシュ計算ロジックに過ぎません。
具体的には、入力された漢字やひらがななどのテキスト情報をUTF-8やShift-JISなどの文字コード(数値データ)に変換し、特定の計算式(ハッシュ関数)に通すことで、決まった乱数パターンを呼び出しています。そのため、以下の特徴が機械的に発生します。
- 完全な再現性:同じ名前の組み合わせ、同じ入力順、同じ表記(漢字・ひらがな)であれば、何万回試しても100%同一の相性画面が出力される。
- 微細な変化への敏感性:「山田 太郎」と「山田太郎」(スペースの有無)、「渡辺」と「渡邊」(異体字)のように、文字コードが1ビットでも異なれば、生成されるハッシュ値が大きく変わり、全く別の脳内パターンが表示される。
- 入力順による非対称性:「Aさんから見たBさん」と「Bさんから見たAさん」では、内部処理で結合される文字列の順序が変わるため、当然ながら出力される脳内相性図も別物になる。
つまり、ツール側が二人の現実の関係性や感情を知る術はありません。それにもかかわらず「言い当てられた」と感じてしまうのは、システム側の超能力ではなく、受け手側の心理メカニズムに理由があります。