社労士は本当に悲惨なのか?食えない噂の裏側と独立・年収の真実

社労士は本当に悲惨なのか?食えない噂の裏側と独立・年収の真実

社労士は本当に悲惨なのか?食えない噂の裏側と独立・年収の真実についての最新情報をお届けします。

公式な統計として社労士単独の廃業率が毎年公表されているわけではありませんが、日本政策金融公庫などの開業動向調査や実務家の定点観測によると、独立開業から3年以内に3割から4割が実質的な活動停止や廃業に追い込まれているのが業界の通説です。

なぜ難関試験をパスした優秀な人材が、独立失敗という苦渋を味わうのでしょうか。最大の理由は「顧問契約の獲得プロセス」における致命的な認識不足にあります。

社労士の顧問契約は、税理士の顧問契約と決定的に異なります。税理士業務は「法人税申告」という法定義務があり、すべての企業が毎年必ず行わなければなりません。そのため、起業した企業には原則として税理士が必要になります。一方、社労士の手続き業務は、社長自身や総務担当者が自ら行うことが法的に認められており、外注は必須ではありません。

つまり、経営者に対して「なぜ自分にお金を払って社労士と契約すべきなのか」を納得させる営業提案ができなければ、1円の顧問料も獲得できないのです。人脈もなく、飛込営業もできず、Webからの集客導線も構築していない社労士は、異業種交流会で名刺を配り歩くだけで1年を終え、貯金をすり減らしていきます。

焦った開業者の一部は、助成金申請の成功報酬頼みに走ります。しかし、助成金業務は法改正の頻度が高く、支給要件の確認ミスによる不支給トラブルや、行政からの不正受給疑いリスクを常に抱え込むハイリスクな領域です。助成金特化で一時的に売上を伸ばしたものの、制度変更のあおりを受けて一気に売上ゼロに転落し、廃業に追い込まれる事例は後を絶ちません。

中村 さくら
著者

中村 さくら

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。