複雑な現代都市や巨大建築の中で、人が目的地までスムーズに到達するための設計。それが案内用図記号(Wayfinding Signage System)だ。言語も年齢も異なる大勢の人々が錯綜するパブリックスペースにおいて、直感的な案内を果たす視覚伝達デザイン(Visual Communication Design)の存在感は日に日に増している。
テキストだけの案内表示には、明らかな限界がある。海外からの渡航者、幼い子ども、文字の解読が困難な状況に置かれた人々にとって、文字情報は時に高い障壁だ。意図を一瞬で正確に伝えること。1ミリの線幅や空間の開け方、シルエットの傾きひとつで認識スピードは劇的に変わる。人の行動を安全かつ滑らかに制御するデザインの力は、ここにある。