現在、ゴリの表現者としての主戦場の一つとなっているのが、本名である「照屋年之(てるや としゆき)」名義での映画監督業です。お笑い芸人の余技というレベルを遥かに凌駕し、日本映画界において確固たる評価を確立しています。
2006年の短編映画『刑事ボギー』を皮切りにメガホンを取り始めた照屋監督は、沖縄の風土や家族の絆、生死観を深く掘り下げた人間ドラマで才能を開花させました。特に2019年公開の長編映画『洗骨』は、奥田瑛二や筒井道隆らを迎え、沖縄の離島に伝わる改葬儀礼をユーモアと哀愁を交えて描き、国内外の映画祭で絶賛を浴びました。
同作はモスクワ国際映画祭や上海国際映画祭などに正式出品され、日本映画監督協会新人賞を受賞。さらに沖縄国際映画祭においても中心的なクリエイターとして長年貢献し続け、2025年から2026年にかけても新作映画『かなさんどー』を手掛けるなど、映画界における注目度は年々高まっています。コメディアンとしての観察眼が、そのまま映画監督としての人間描写の深みへと昇華されているのです。