SNSや口コミサイト(5ちゃんねる、Yahoo!知恵袋、OpenWorkなど)を調査すると、「主婦の友社 編集部トラブル」といった話題が散見されます。ここに火種はあったのでしょうか。
現場に近いフリーランスのライターや編集関係者の証言、および社員の投稿を精査すると、事件性のない「クリエイティブ現場特有の摩擦」が誇張されて伝わっている実態が見えてきます。
「紙のカルチャーが強かった編集部に、CCC傘下入り以降は徹底したROI(費用対効果)やPV・デジタル指標が持ち込まれた。これまでの感覚的な誌面作りと数値目標の間で、現場とマネジメント層の衝突や退職者が続いた時期は確かにあった」(出版関係者の証言)
雑誌の休刊や移管に伴い、長年同社で執筆していた外部クリエイターとの契約終了や、原稿料を巡る交渉の行き違いがSNS上で愚痴として発信されるケースは出版界では珍しくありません。そうした現場レベルの小さな軋轢が、ネットユーザーのフィルターを通るうちに「主婦の友社の不祥事」「編集部で大きな事件があったらしい」と拡大解釈されていったのがトラブル説の骨子です。
一方で、読者や書籍購入者の評判に目を向けると、育児書や実用書に対する信頼度は依然として非常に高い水準を維持しています。「子育て本なら主婦の友社を選べば外れない」「レシピ本の分かりやすさはさすが老舗」という評価が圧倒的多数を占めており、エンドユーザーとの信頼関係が不正行為によって毀損された形跡はありません。