魚菜はざまがこれほどまでに熱烈な支持を集める最大の理由は、配膳された瞬間に誰もが息をのむ規格外のボリュームと圧倒的なネタの質にあります。巷の海鮮居酒屋が掲げる「大盛り」とは一線を画すその実態を、主力メニューから紐解きます。
筆頭に挙げられるのが、名物の「海鮮丼」です。酢飯が見えないどころか、何層にも折り重なるように盛り付けられた刺身の山は圧巻の一言。豊洲市場から毎朝仕入れられる本マグロの中トロ、赤身、濃厚なウニ、大粒のイクラ、旬の白身、ブリ、エビなどが、厚さ1センチを超える豪快な包丁仕事で惜しげもなく盛られています。一口ごとに異なる旨味が押し寄せ、最後の一粒まで魚の鮮烈な脂と香りを堪能できます。
さらにマグロ好きの間で不動の王座に君臨するのが「マグロ定食(本マグロ刺身定食)」です。一般的な定食屋で出される薄切りの刺身とは根本的に構造が異なり、まるでブロック肉のようなサシの入った中トロや極上の赤身が皿からこぼれんばかりに並びます。時期によって提供されるカマ焼きや煮魚などの小鉢も手抜かりがなく、一般的な海鮮料理店の常識を遥かに凌駕する重量感です。
気になるランチメニューの価格帯は、昨今の原材料費・物流費高騰の影響を受けつつも、おおむね1,500円〜2,500円前後を維持。近隣の銀座や築地場外、豊洲の観光客向け海鮮丼が3,000円〜5,000円台を当たり前に記録するなか、この価格設定は「下町の奇跡」と称されるにふさわしい良心的な水準です。