ネット上のQ&AサイトやSNSでは、「初盆(新盆)は亡くなって初めて迎えるお盆だから、まだ御霊前でもよいのでは?」という誤った推測が見られますが、これは完全な誤認です。
そもそも新盆を迎える条件は「四十九日の忌明けが過ぎていること」です。もし亡くなってから四十九日を迎える前にお盆の時期が来た場合、その年は新盆の供養を行わず、翌年のお盆を新盆として執り行うのが通例となっています。したがって、新盆の法要が行われている時点で故人は確実に成仏しているため、表書きは必然的に「御仏前」となります。
また、「御霊前はあらゆる宗教・宗派で使える万能の表書きである」という言説がネット上で散見されますが、これも正確ではありません。前述の通り、浄土真宗の門信徒や熱心な寺院では、御霊前と書かれた袋に対して違和感や居心地の悪さを覚えるケースがあります。
さらに、蓮の花が型押し・印刷された市販の不祝儀袋は「仏教専用」です。神道やキリスト教の葬儀に蓮の花入りの袋を持参することは重大なマナー違反となります。相手の宗教が判別できない場合は、「無地の白封筒に水引が白黒(または双銀)」のタイプを選び、表書きを「御香典」とするのが、最もリスクを回避できる大人の選択です。