カウンターに立つと、客はまずその日に用意された数種類の牛乳から自分の好みを選ぶことになる。美瑛産のジャージー種から絞られたミルクは、まるで生クリームのように濃密で甘みが強い。一方で、函館産のホルスタイン種は爽やかなコクと後味のキレが際立つ。産地や牛の品種、さらには季節による飼料の違いまでが、カップの中でまったく異なる表情を見せる。
ワインのテロワール(風土)を楽しむように、牛乳の個性を選び取る。このインタラクティブな体験こそが、利用者の好奇心を強く刺激する。自分の好みにぴったりの「運命の1杯」を見つけたときの感動は大きく、リピート率の高さにも繋がっているのだ。