カンパチとブリの違いは?味や旬・価格差と切り身の見分け方を徹底解説

カンパチとブリの違いは?味や旬・価格差と切り身の見分け方を徹底解説

カンパチとブリの違いは?味や旬・価格差と切り身の見分け方を徹底解説について見逃せない 事実を分かりやすい構成で解説いたします。

消費者の間には長年、「天然=高級で美味」「養殖=安価で脂っぽく劣る」という固定観念が根強く存在してきました。しかし、現代の水産現場を取材すると、その常識は完全に過去のものとなっていることが分かります。

現在、国内のスーパーや大衆寿司チェーンに流通しているカンパチの実に80%以上が養殖物(主に鹿児島県、愛媛県、高知県産)です。そして、水産関係者が口を揃えるのは「カンパチは養殖の完成度が最も高い魚種の一つ」という事実です。

豊洲市場の仲卸売場に30年立つベテラン目利き人は、現場の真実をこう語ります。

「冬場の一握りの最高峰ブランド寒ブリを除けば、年中通して安定した刺身の質を求めるなら、現代の養殖技術で育ったカンパチや養殖ブリの方が圧倒的に歩留まりも良く、味のハズレがありません。近年の配合飼料は徹底的に研究されており、昔のような酸化した魚粉臭さは微塵もない。オリーブやスダチを混ぜた餌で育てるフルーツ魚などの登場で、むしろ天然物よりドリップが出ず、血合いの退色も遅い。プロの現場でも養殖カンパチは揺るぎない信頼を得ています」

一方、天然魚には「個体差の激しさ」というリスクが常に付きまといます。天然ブリは回遊する海域や水温、餌の有無によって身質が激変し、冬以外は筋肉が痩せて脂が抜けていたり、線虫などの寄生虫リスクを抱えたりすることがあります。天然カンパチも引き締まりすぎて硬く、脂の乗りが物足りない個体が一定数存在します。

「養殖だから」と敬遠するのは完全な情報遅れであり、年間を通じて安定した高品質と安全性を享受できるのは、卓越した日本の養殖イノベーションの恩恵と言えます。

阿部 裕樹
著者

阿部 裕樹

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。