姫野の最期が描かれたのは、原作コミックス第3巻(第25話)、テレビアニメ第1期の第8話から第9話にかけての激動のエピソードです。謎の勢力による公安対魔特異課への一斉襲撃が発生し、姫野、早川アキ、デンジ、パワーらは、銃の悪魔の肉片を持つ「サムライソード」および沢渡アカネの強襲を受けました。
銃撃を受け重傷を負いながらも立ち上がった姫野は、眼前で刀の悪魔(サムライソード)に切り伏せられ、瀕死に陥ったアキの姿を目撃します。過去に何人ものバディを喪失してきた姫野にとって、アキの死は耐え難い恐怖そのものでした。アキの命を繋ぎ止めるため、彼女は契約していた幽霊の悪魔(ゴースト)に最後の呼びかけを行います。
姫野はそれまで「右目」を代償として幽霊の右手を使役していましたが、強大な敵を前に部分的な力では到底対抗できませんでした。そこで彼女が口にしたのが、自らのすべてを差し出す悲痛な契約です。
「私の全部をあげるから、ゴーストの力全部使わせて」
この契約の履行と引き換えに、幽霊の悪魔は完全な巨躯を現してサムライソードを圧倒し始めます。しかしその代償として、姫野の右手、左手、胴体、そして頭部に至るまで、衣服だけを残して現実から貪り食われるように消失していきました。最期にアキの胸元のチェンソーのスターターロープをゴーストの右手で引き、デンジを起動させた瞬間、姫野の肉体は完全に消滅。公安特異4課の最前線を駆け抜けた女性デビルハンターの、あまりに凄絶な死亡理由となりました。