坂本氏の勇退後、テレビ画面でランナーの脇を固める歴代伴走者の顔ぶれにも注目が集まるようになりました。視聴者の間では「伴走しているあのスタッフは誰なのか?」とSNS上で特定運動が起こることも珍しくありません。
現在、伴走スタッフの中核を担っているのは、坂本氏の愛弟子であるプロのランニングディレクター陣や、箱根駅伝経験者を含む実業団・体育大学出身の精鋭たちです。彼らに求められる走力は、一般のフルマラソンサブ3(3時間切り)レベルにとどまりません。
ランナーの走る速度は、疲労がピークに達すると時速4〜6キロ程度(早歩きから軽いジョグ)まで落ち込みます。実はアスリートにとって、この極端に遅いペースで重い救急ポーチを肩から下げ、周囲に全方位の警戒を払いながら数十キロ走り続ける行為は、通常のマラソン以上に腰や関節へ激しい負担を強います。さらに、タレントの心理状態を察して適切な声かけを行い、呼吸の乱れや脱水の兆候を即座に感知しなければなりません。
歴代の伴走チームには、長年日本テレビのスポーツ中継に関わってきたディレクターや、自社グループの敏腕トレーナーも名を連ねており、彼らは単なる裏方を超えた「走行中の唯一の精神的支柱」としてランナーと過酷な夜を共にしています。