『ヘタリア』の最大の醍醐味は、教科書に載っている複雑な世界史が、キャラクター同士のコミカルな掛け合いとして視覚化されている点にあります。主要な関係性を紐解くと、以下のような興味深い構図が見えてきます。
1. 英仏の「百年戦争」から続く腐れ縁
顔を合わせれば嫌味の応酬になるイギリスとフランス。しかし、長年の争いを経たからこそ互いの実力を最も理解し合っており、非常時には阿吽の呼吸を見せる複雑な信頼関係が描かれます。
2. スペインとロマーノの「親分・子分」関係
かつて南イタリアを統治していた歴史から、スペインはロマーノを「親分」として溺愛。口が悪く素直になれないロマーノと、底抜けに明るいスペインの凸凹コンビは屈指の人気を誇ります。
3. ドイツとプロイセンの兄弟関係
ドイツ騎士団領やプロイセン王国を経て統一国家となった歴史を背景に、プロイセンはドイツの「兄」として登場。弟を気にかける兄貴肌な一面と、自由奔放な暴走ぶりが絶妙なコントラストを生み出しています。
4. 北欧5国のファミリー感
スウェーデン、フィンランド、デンマーク、ノルウェー、アイスランドの北欧勢は、歴史的な同盟や統治関係を反映し、まるで家族のような独特の連帯感を持っています。クールな外見とシュールな日常のギャップが読者を魅了し続けています。