メジャーリーグにおける強豪チームの条件は、単なる資金力だけでは語れません。巨額の年俸総額を投じる「ビッグマーケット球団」と、高度なデータサイエンスとスカウティングで対抗する「スマート球団」の2つの成功モデルが存在します。
総年俸ランキングで常にトップクラスを維持するのは、ロサンゼルス・ドジャース、ニューヨーク・メッツ、ニューヨーク・ヤンキース、フィラデルフィア・フィリーズの4球団です。これらのメガクラブは、贅沢税(競争力バランス税)のペナルティを辞さずに超一流FA選手を次々と補強し、隙のないスター軍団を作り上げます。
一方で、タンパベイ・レイズやボルティモア・オリオールズ、ミルウォーキー・ブルワーズなどは、限られた予算規模でありながら常勝軍団を形成しています。独自のトラッキングデータ解析に基づいた投手の球質改善(ピッチデザイン)や、マイナー組織の徹底した選手育成システムを武器に、高年俸メガクラブを幾度となく撃破する構造を作り上げています。近年のMLBで勝ち続けるチームは、「巨額資金に頼るだけでなく、ファーム組織の充実度が高い球団」という共通項を持っています。