おならの主成分は、口から飲み込んだ空気(約70%)と、腸内細菌が食べたものを分解する際に発生するガス(約30%)で構成されています。つまり、おならが出やすい状態に陥るルートは大きく分けて「空気の過剰摂取」「腸内発酵の亢進」「腸管の運動機能低下」の3点に集約されます。
第1の要因は、無意識のうちに大量の空気を胃腸へ送り込んでしまう呑気症(どんきしょう)です。早食いや炭酸飲料の多飲はもちろんのこと、集中時やストレス下での「奥歯の噛み締め」が大きな引き金となります。奥歯を接触させ続ける癖(TCH:歯列接触癖)があると、唾液を飲み込む回数が跳ね上がり、微小な空気を絶え間なく胃へ流し込んでしまうのです。
第2の要因は、腸内でガスを大量発生させる食品の過剰摂取です。健康志向の高まりから豆類、芋類、ブロッコリーなどの高FODMAP(発酵性オリゴ糖・二糖・単糖・ポリオール)食品を一度に多く摂りすぎると、小腸で吸収されにくかった糖質が大腸の常在菌によって急速に発酵し、二酸化炭素や水素ガスを爆発的に生み出します。
第3の要因は、便秘とおならの悪循環です。腸内に滞留した便は格好の発酵床となり、悪玉菌の温床となります。便が行く手を塞ぐため、後方にガスが溜まって下腹部を圧迫し、常に不快な腹部膨満感をもたらす構造が出来上がります。