毎週3本立てで構成されるサザエさんの放送内容は、予告編で読み上げられるサブタイトルの並び順にも明確な意図が込められています。サザエさんサブタイトル一覧を過去数千話にわたって辿ると、季節の風物詩を描いたエピソード、カツオやワカメを中心とする学校・家庭のドタバタ劇、そして波平やマスオのサラリーマン哀愁回が絶妙なバランスで配置されていることが分かります。
なかでも視聴者の心を掴んで離さないのが、カツオが担当する予告パートです。「カツオです!」という元気な名乗りから始まり、自身が企てたいたずらやテストの点数隠しが露呈し、最終的に「父さんの大雷が落ちそうです」と締めるお決まりの流れは、様式美としての安心感を提供しています。
歴代のサブタイトルには、時代ごとの世相を反映したユニークな名作が数多く存在します。例えば昭和後期には家電製品の普及をテーマにしたタイトルが多く見られ、平成から令和にかけては地域の防犯意識やデジタル機器に戸惑う波平の姿などが描かれます。サザエさん次回予告セリフは、短い語数の中に起承転結を凝縮した脚本術の結晶といえます。