優れた法廷劇は、現実の法制度や社会規範とも密接に呼応している。最高裁判所が下す判決が時代の指標となるように、ドラマの中で描かれる冤罪リスクや証拠改ざん、被害者救済のあり方は、現実の司法に対する強烈な批評精神を孕んでいる。
日本弁護士連合会などが直面している司法制度改革の課題や、裁判員制度の定着に伴う市民感情の反映など、現実の司法現場は常に激変の渦中にある。フィクションが提示する劇的な展開は、決して絵空事ではない。私たちが当たり前のように享受している法秩序の脆さと尊さを、物語を通じて再発見させる契機となっている。