では、加減法の引き算におけるミスをゼロにするには、具体的にどのような手順を踏めばよいのでしょうか。現場のトップ講師が推奨する最強の裏ワザが、「引き算を足し算に変え、下の式の符号をすべて逆転させる」というテクニックです。
ステップ式でマスターする「符号反転法」の手順
以下の連立方程式計算問題を例に、ミスの出ない途中式の書き方をステップ順に確認します。
(問)次の連立方程式を解きなさい。
3x − 4y = 18 …①
3x − 7y = 27 …②
xの係数が「3」で揃っているため、引き算でxを消去します。ここで暗算をせず、以下の3ステップを実行します。
- 筆算の引き算記号(−)を「+」に書き換える
- 下の式(②)にあるすべての項の符号を丸ごと反転させる
・「+3x」 → 「−3x」
・「−7y」 → 「+7y」
・「+27」 → 「−27」 - 上と下の式を普通に「足し算」する
実際に書き換えた後の筆算イメージは次のようになります。
3x − 4y = 18 +) -3x + 7y = -27 ←【すべての符号を反転!】 --------------------- 3y = -9 y = -3
求めた y = −3 を①式に代入すると、3x − 4(−3) = 18 となり、3x + 12 = 18 より 3x = 6、すなわち x = 2 が導かれます。(解:x = 2, y = −3)
この符号反転法を取り入れる最大のメリットは、「人間にとって最もミスが起きにくい足し算の処理」に問題をすり替えられる点にあります。マイナス同士の引き算という高い認知的ハードルを、機械的な符号書き換え作業によって完全に無力化できるのです。