両者の違いを理解する上で避けて通れないのが、創立者が掲げた思想体系とそのバックボーンだ。真如苑は、開祖である伊藤真乗が伝統的な醍醐派真言宗の技術と仏教の叡智を基盤に開いた。その根本教典として重んじられるのが『大般涅槃経』である。すべての生き物に仏性が宿るという教えを柱に、穏やかな慈悲の心と個人の霊性を磨くアプローチが貫かれている。
これに対し、創価学会は日蓮仏法を教義の根幹とし、第二代会長の戸田城聖や第三代会長の池田大作の手によって世界的な運動へと発展した。同団体を象徴する著作『人間革命』に描かれているように、個人の生命変革(人間革命)を通じて社会全体の変革を目指す姿勢が特徴だ。対外的な対話と強力なエンパワーメントを打ち出す思想構造は、個人の内省を重んじる真如苑のアプローチとは実に対照的である。