インターネット上のQ&Aサイトなどでは、「痛みがなければ放置してよい」「若い証拠だから気にするな」といった根拠のない俗説が散見されます。しかし、この誤解を鵜呑みにして放置することは、将来の生殖リスクに直結する危険性を孕んでいます。
医学的に最も警戒すべき盲点は、無自覚のまま進行する男性不妊精子状態の悪化です。前立腺や精嚢に軽微な炎症が続くと、免疫反応によって精液中に大量の白血球が分泌されます。この白血球は活性酸素(ROS)を過剰に放出し、精子の細胞膜やDNAを攻撃して酸化ストレスを与えます。
その結果、精子の運動率低下や受精能力の減退、奇形率の上昇といった精液検査異常が引き起こされます。自覚症状がないからといって変色を軽視していると、いざパートナーと妊活を始めた段階で不妊の原因が判明し、長期の不妊治療を余儀なくされるケースは臨床現場でも珍しくありません。