国際的なヘルスケアの現場でも、個人の我慢限界に対する警告レベルが上がっている。世界保健機関 (WHO)は、職場におけるバーンアウト(燃え尽き症候群)を国際疾病分類(ICD-11)において正式に職務上の症候群として認定しており、慢性ストレスへの早期介入を強く推奨している。WHOの指針では、感情の麻痺や意欲の低下は、心が壊れる直前の重大なシグナルと位置づけられている。
国内においても日本心理学会がシンポジウム等を提示し、日本特有の「同調圧力」や「空気を読む文化」が引き起こす潜在的なメンタルヘルス危機について警鐘を鳴らす。朝起きられない、大好きな趣味を楽しめない、他人の言葉に過敏に反応してしまうといった日常の変化は、決して怠慢ではなく心が発する「限界サイン」だ。これらの兆候を見逃さず、早期のセルフケアや専門家への相談へ繋げることが求められている。