なぜ、今になって彼女たちの歌がこれほどまでに響くのか。それは、現在の音楽シーンに欠けがちな「生々しい人間味」が、彼女たちの歌声には宿っているからだ。デジタルで完璧に補正されたボーカルが溢れる現代において、山下の掠れたシャウトや、今井の息遣いまで伝わるような繊細なビブラートは、かえって新鮮に響く。
「初めて聴いたのに、なぜか涙が出そうになる」と、サブスクで彼女たちの曲に出会ったZ世代のリスナーは語る。時代背景を知らない若者たちにとって、彼女たちの歌はスキャンダルの影を一切持たない、純粋な「エモーショナル・ミュージック」なのだ。