インターネット上の掲示板やSNSでは、「昔の五円玉を見つけたが本当に売れるのか」「フリマアプリに出品したらアカウントが停止された」といったリアルな声が頻繁に交わされています。古銭買取の現場を取材すると、ネット上の噂と現実の間にはいくつかの乖離が見えてきます。
都内の古銭買取専門店のベテラン鑑定士は、次のように現場の実態を明かします。
「お客様が『祖母のタンスから見つかった』と大量のフデ五を持ち込まれるケースは非常に多いです。ただ、黒ずみや緑青(ろくしょう)が浮いた流通品の場合、1枚ずつにプレミアをつけるのは難しく、キロ単位のまとめ買いや1枚10円〜20円の買取になるケースが大半です。一方で、平成22年や平成24年のピカピカした硬貨を1枚ポンとお持ち込みいただき、数千円の現金をお渡しすると大変驚かれます」
また、メルカリやヤフオク!などのプラットフォームでは、現在流通している日本円(現行通貨)を出品することがマネーロンダリング防止規約によって厳しく禁止されています。エラーコインやコレクション品であっても、現行通貨を出品したことで出品取り消しや利用制限を受けるトラブルが後を絶ちません。ネットオークションよりも、日本貨幣商協同組合(JNDA)に加盟している実店舗や公認の古銭オークションを利用する方が、安全かつ適正価格で現金化できるというのが現場の共通見解です。