資本が中国企業へと移ったことで、最も懸念されたのが「品質の低下」や「アフターサービスの悪化」でした。ネット掲示板やSNS、知恵袋などでは買収当時、「壊れやすくなるのではないか」「サポート窓口が海外に移転して話が通じなくなるのでは」といった不安が渦巻いていました。
大手家電量販店の店頭担当者への取材や、近年のユーザーレビューを丹念に検証すると、実態は当時のネガティブな予想とは大きく異なっています。特にテレビ分野における「TVS REGZA」の躍進は目覚ましく、ハイセンス傘下に入ったことで調達コストが大幅に改善された一方、青森や川崎に拠点を置く旧東芝の画質マイスター・開発技術陣がそのまま製品開発を主導し続けました。関係者がメディアの取材に「資金とパネルの供給力が強化されたことで、思い描いていた画質処理チップの開発に専念できるようになった」と語った通り、現在では国内テレビ市場でパナソニックやソニーと首位争いを繰り広げるほどの支持を集めています。
また、東芝 テレビ 製造国に関しては、設計や画質チューニングは日本国内で行われつつも、最終組み立てや部材生産の多くは中国や東南アジアのハイセンス工場に移管されています。これはソニーやシャープなど他の主要メーカーも同様であり、グローバルサプライチェーンにおける標準的な分業体制と言えます。
白物家電の東芝ライフスタイルにおいても、美的集団の持つ世界トップクラスの生産規模と部材購買力を活かしつつ、日本人の生活動線に合わせた「微粒イオンによる鮮度保持冷凍庫」や「ウルトラファインバブル洗浄機能付き洗濯機」など、日本独自のこだわり技術が継続して投入されています。国内のアフターサービス体制も旧来の国内拠点が引き継いでおり、「購入後に修理を依頼したら対応が雑だった」という致命的なトラブル報告は極めて稀です。