難関校の中学受験の約数問題や中学数学の定期テストでは、「すべての約数を書き出せ」ではなく「約数は全部で何個あるか」「約数をすべて足すと幾らか」という問いが頻出します。ここで威力を発揮するのが、素因数分解を活用した2大公式です。
まず、中学数学の約数の個数公式について解説します。自然数を素因数分解して「aᵖ × bᵠ × cʳ」と表したとき、約数の個数の求め方は次の式で導かれます。
約数の個数 = (p + 1) × (q + 1) × (r + 1)
なぜ指数(右肩の数字)に「1」を足すのか。それは「その素数を0個使う(=1)」という選択肢が存在するためです。例えば「360」の約数の個数を求めてみましょう。360を素因数分解すると「2³ × 3² × 5¹」です。公式に当てはめると、
(3 + 1) × (2 + 1) × (1 + 1) = 4 × 3 × 2 = 24個
手作業で24個を書き並べる場合、途中で数え間違いをするリスクが極めて高くなりますが、この公式を用いればわずか15秒で正確な数値に到達します。
次に、知る人ぞ知る約数の総和の公式です。素因数分解が「aᵖ × bᵠ」の場合、すべての約数の和は以下の式で一撃で計算できます。
約数の総和 = (1 + a + a² + … + aᵖ) × (1 + b + b² + … + bᵠ)
例えば「72」の約数の総和を求める場合、72 = 2³ × 3² ですから、
(1 + 2 + 4 + 8) × (1 + 3 + 9) = 15 × 13 = 195
書き出して足し算をする手間と計算ミスを完全に排除できる強力な武器です。