日本の食品監視体制は、法制上の枠組みにおいて厳しい基準を掲げている。厚生労働省は毎年、港湾や空港での監視方針を定めた「輸入食品監視指導計画」を策定し、水際での水際対策を強化してきた。食品衛生法に基づく規格基準の厳格化は進んでおり、武見敬三前厚生労働大臣らの指導のもとで推進された安全管理強化策も、現在の運用基盤に色濃く反映されている。
だが、制度がどれほど緻密に設計されていても、現場の物理的なキャパシティには限界がある。輸入される食品の総量は年々増大しており、規制を更新するスピードが流通量の拡大に追いついていないという懸念は根強い。