シベリア深部に位置するクラノヤルスク地方の小集落。かつて冬場になれば郵便船すら届かず、外部との連絡が数ヶ月にわたって途絶えるのが当たり前だった。しかし、近年の衛星ブロードバンド網の拡張は、この「陸の孤島」の日常を一変させた。
「以前は緊急時でも高台に登って携帯電話を空にかざすしかなかった。今は家の中で世界のニュースが見られる」と、地元で自営農家を営むイワン・ペトロフ氏(54)は語る。通信の開通は単なる娯楽の提供にとどまらない。自家製の乾物や毛皮、蜂蜜を都市部の顧客へ直接オンライン販売する道を開き、若者の現金収入源を創出している。