彼は世界屈指の現代アーティストであると同時に、類稀な目利きを持つ古美術コレクターでもある。化石、隕石、古代の仏像から、近代の写真機、歴史的な文書に至るまで、彼の手元に集められた品々は独自の文脈で組み合わされ、展覧会や著作の中で新たな生命を与えられる。
自身を「歴史を捏造する職人」と戯画化して語ることもあるように、異なる時代と場所から拾い上げられた記憶の断片を凝視し、そこに潜む未知の物語を紡ぎ出す手腕は極めてスリリングだ。過去の遺物を単に懐かしむのではなく、現代の鋭利な視線で容赦なく再解釈する姿勢に、彼の知的な野心が透けて見える。