Q1:五十音図の「や行」や「わ行」に文字が抜けている(空欄がある)のはなぜですか?
A1:現代の日本語では発音上の区別がなくなったためです。「や行」の「い・え」は「あ行」の「い・え」と統合され、「わ行」の「ゐ(wi)・ゑ(we)・を(wo)」は歴史的仮名遣いの改定によって日常表記から整理されました。平安時代初期には、それぞれの音に明確な発音の差異が存在していました。
Q2:「あいうえお」の母音の順番はどうやって決まったのですか?
A2:「あいうえお」もサンスクリット語の母音順「a, i, u, e, o...」の影響を強く受けています。また、口の開きが最も大きい「あ(広母音)」から始まり、舌を前後に動かす「い・う(狭母音)」、中間的な「え・お(半狭母音)」という音声生理学的な対称性を持った配列になっています。
Q3:なぜ「ん」は「あかさたなはまやらわ」の表に含まれないのですか?
A3:五十音図が成立した平安時代初期、日本語には独立した音素としての「ん(撥音)」が存在しませんでした。「ん」は室町時代以降に中国語からの借用語や語末の変化によって定着した比較的新しい音であるため、伝統的な五段十行のグリッドの外に置かれています。