地元で長年「金沢港口」や「広岡口」の通称で親しまれてきたこのエリアは、ここ数年で劇的なトランスフォーメーションを遂げた。かつての駐車場や低層ビルが並んでいた景色は消え去り、現代的な高層建築と広々とした歩道が調和する歩行者フレンドリーな街並みが広がっている。
この変貌の原動力となったのが、金沢市が強力に推進してきた観光・地域再開発プロジェクトだ。単に新しいビルを建てるだけでなく、金沢特有の伝統工芸や自然の美意識を建築デザインのディテールに散りばめることで、無機質になりがちな都市開発に豊かな文化的奥行きを与えている。広場を歩けば、ビジネスパーソンがパソコンを広げる横で、海外からの旅行客が楽しげにカメラを向ける光景がごく自然に溶け込んでいるのを目にするだろう。