多くのドライバーが陥りがちな最大の誤解は、「鏡の中に自分の顔や助手席のヘッドレスト、あるいは車内の後部座席が多く写っている状態」を正解だと思い込んでいる点にある。車内の様子を確認することにミラーの面積を割いてしまえば、当然ながら車外の後方車線に対する視界は大幅に削られる。
プロが推奨する正しい基準は、極めて明確だ。まず、普段の運転姿勢を正しくとり、背もたれに深く腰掛けた状態で調整を開始する。ルームミラーの中に「リアウィンドウ(後部ガラス)全体が左右上下ともに均等に収まる角度」が基本線となる。上下の配分としては、後方の道路上の水平線がミラーの中央よりやや下寄りに位置し、空や天井の写り込みを必要最小限に抑えるのが望ましい。左右に関しては、リアウィンドウの左右枠がミラーの左右端に均等に入るよう水平角度を合わせる。
このセッティングを完璧に行うだけで、車体真後ろを走る後続車の動きはもちろん、遠方の交通状況まで一目で把握できるようになり、後方確認の精度が劇的に向上する。