物語の始まりは、どこにでもいる平凡で心優しい高校教師・日高進一の平穏な日常の崩壊でした。ある日突然、妻の雅子が300万円もの巨額の借金を残して幼い息子・洋介を置いたまま蒸発してしまいます。
残された進一は、愛する妻を連れ戻すために息子を連れて職を辞し、雅子の行方を追う旅に出ます。しかし、パチンコ店に潜伏している妻を探す過程で、進一自身がパチンコのスリルと魔力に囚われてしまうのです。
元来の生真面目さは影を潜め、勝つ快感と負けたときの焦燥感に脳を支配された進一は、瞬く間に借金を重ねていきます。「妻を取り戻す」という本来の目的はいつしか薄れ、パチンコを打つための金を工面することだけに全知全能を注ぐモンスターへと変貌を遂げていくのでした。