社内イベントの企画時によく混同されるのが「暑気払い」と「納涼会」の区別です。「どちらも夏にビールを飲む会ではないか」と片付けられがちですが、両者には文化的なアプローチと適した開催時期に明確な違いが存在します。
暑気払いは前述の通り「暑さに立ち向かい、体にこもった熱をアクティブに追い払うこと」が主目的です。そのため、暑さが本格化し始める時期から最も厳しくなる盛夏にかけて行われます。一方の納涼会は、「工夫を凝らして涼しさを味わい、暑さを一時的に忘れて楽しむこと」を目的としています。風鈴の音に耳を傾けたり、怪談を聞いたり、夕涼みをしながら川床や屋形船で風情を感じる行為がこれに該当します。
特に意識したいのが、暑気払いの開催時期の目安です。暦の上では、日照時間が最も長い「夏至」を過ぎたあたりから暑さへの備えが始まり、暑さが峠を越えるとされる二十四節気の「処暑」あたりで一区切りを迎えます。近年は温暖化の影響で9月中旬まで厳しい猛暑日が続くケースが多いものの、伝統的なビジネスマナーとしては、暦の上で秋に入る立秋(8月7日頃)までに開催するのが最もスマートと評価されます。立秋を過ぎてから案内を出す場合は、名目を「納涼会」や「残暑を乗り切る懇親会」と切り替えるのが好ましい配慮です。