阪神淡路大震災の活断層の正体とは?野島断層のズレと現在の関西リスク

阪神淡路大震災の活断層の正体とは?野島断層のズレと現在の関西リスク

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阪神・淡路大震災がこれほどまでに甚大な人的・物的被害を出した背景には、プレート境界型地震(南海トラフ地震など)とは根本的に異なる直下型地震のメカニズムがあります。震源が極めて浅く、都市部の直下で断層がずれたため、減衰することのない強烈な上下動(P波)が到達した直後、破壊的な横揺れ(S波)が市街地を直撃しました。

淡路島では、断層運動の凄まじさを物語る痕跡が地表に生々しく現れました。水田やあぜ道、道路が一瞬にして横に約1〜2メートルずれ、約50センチ〜1メートル隆起したのです。この現物は現在、兵庫県淡路市の野島断層保存館(北淡震災記念公園内)に当時のまま保存・展示されており、地球のエネルギーがどれほど強大であるかを今に伝えています。

一方、対岸の神戸市から西宮市にかけては、幅約1km、長さ約20kmにわたって家屋の倒壊率が異常に突出した「震災の帯」と呼ばれるエリアが出現しました。気象庁が現地調査を経て、観測史上初めて正式に「震度7」を記録・認定した地域です。

これほどまでに神戸市周辺で被害が集中した理由には、以下の要素が複合的に絡み合っていました。

  • フォーカシング効果(地下構造の影響):六甲山地と大阪平野・海との境界にある堆積層の傾斜によって地震波がレンズのように集束し、特定の細長い帯状エリアで揺れが増幅された。
  • 断層の破壊伝播方向(指向性パルス):断層の破壊が神戸方面に向かって進んだため、前方に地震波が重なり合い、極めて強い衝撃波となって市街地を直撃した。
  • 地盤の軟弱性と密集市街地:扇状地や埋立地などの軟弱地盤に加え、戦後から残っていた木造住宅密集地域にキラーパルス(周期1〜2秒の構造物を最も倒壊させやすい揺れ)が直撃した。
小林 直樹
著者

小林 直樹

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。