かつて水曜夜のお茶の間を沸かせたNHKの科学番組。そこで紹介された数々の健康法の中でも、特に視聴者の目を釘付けにしたのが「血糖値を下げる」特集だった。激しい筋トレや過酷なランニングは必要ない。ただ、日常のちょっとした動きのコツを変えるだけで、体内の糖代謝が劇的に改善するという内容は、当時の医学界にも新鮮な驚きを与えた。
特に注目されたのが、筋肉の細胞内にある「糖の輸送体(GLUT4)」を活性化させるメカニズムだ。ジムに通い詰める必要はない。ただ、その場で数分間、特定の軽い負荷をかけるだけで、眠っていた筋肉が目覚め、血液中の糖分を掃除機のように吸い込み始める。このシンプルなアプローチが、多くの患者に「自分にもできるかもしれない」という主体的な希望を与えた意義は極めて大きい。